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よかったこと

お風呂のマットがまだフカフカしていたこと(洗って2日目)、髪の毛が浮かんでないどこまでも透明な湯舟に浸かりながら足を揉んで気持ちよかったこと、新しく買った無印の浴槽スポンジが軽くて洗いやすかったこと、封を開けて1日経ったビールがまだ炭酸残ってて思いの外おいしかったこと、納豆とわかめとうどんがおいしかったこと、塩抜き豆腐がモッツェレラチーズみたいにギュッと濃くてうまくいったこと、友達からもらった燻製が抜群においしかったこと、卵を2個も食べちゃったこと、眠気に負けず1日無事に終わったこと、エンガワとサーモンとエビがおいしかった上に540円という安さだったこと、初めて職場に履いていった靴の先がまるまるしててやっぱりかわいかったこと、栗ごはんがおこげ付きだったこと、水餃子を朝から食べたこと、彼が先生になったこと、その時間に思いを馳せられること、

 

今日を思い返してみたらこんなにたくさんのことがあって、その瞬間その瞬間で幸せだったはずなのに、1日の終わり、ベッドの上で無気力に消えたいなあって思うんだから生理前っておもしろいな。

裸足の季節

裸足の季節」(MUSTANG)を観た。
舞台はトルコ・イスタンブールから1000kmほど離れた田舎の村。
5人の姉妹が長い髪を広げて床に寝っ転がって、爪先のデザートですって遊んでるところとか、ご飯のときに大人にバレないように子ども達だけで目配せしてくすくす笑うところとか、姉妹っていいなと思った。騒がしいのは苦手なのに、盲目的に、4人くらい子どもがいたらいいなとさえ思った。貨幣経済に負けず、貧乏だけど人さえいればたのしいみたいな、田舎特有の大家族。合理的でない矛盾。

 

お見合いの席で、息子に代わって求婚しますってお父さんが言うところの重さよ。お互いが知らぬままによく見せたい、見られたいみたいな気の遣ったはじまりから、背伸びをどのモチベーションで続けて生きていくのかよくわからない。ずっと一緒にいる人を自分が選べないのも恐ろしい。こんなの、彼女を信じていないしちゃんと扱ってないのに、まだ未熟で判断ができないから代わりに親が決めるなんて、そしてそれが一番と考えてるなんて、傲慢というかなんというか。

 

おばさんは彼女達におとなしい色の服を着させたり、人前に立たせる前に髪の毛のチェックをしたり、見た目や体裁を気にしすぎていて、それは彼女達への愛からくるものなのかよくわからなかった。花嫁道具を準備するところから根底には愛みたいなものはあるんだろうなと思ったけど、ちょっと歪んでいる。彼女達を自分の持ち物かのように扱っていて、こんな自慢の孫がいる「わたし」にフォーカスしちゃってる人みたいに映った。

 

コーヒーなんて自分で淹れさせればいいじゃん、とカップに唾を吐き入れるラーレ。社会や大人といった大きな敵を前にして、子どもじみた方法でしか反発できない非力な彼女、わたしかよ。あと20年経っても世の中とか常識に揉まれて丸くならないで、おかしいことにはおかしいと抵抗する人でいたい。

 

最後、イスタンブールで先生がかわいいラーレと言って抱きしめてくれたことが救いだった。青いペンで書かれた住所、駆け込み寺。味方の大人がひとりでもいたらいい。

 

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久しぶりに映画館でなんとなく観た映画だったけど、よかった。普段使わないところの脳みそがぐるぐる混ぜられた。慣習とかしきたりとか大人とか社会とか息苦しいね。

 

誰だったか偉い人が、ムチや足枷とかで一箇所に拘束されていないだけで、今現在も人々は組織的に奴隷化されていると言っていた。やりたくない仕事を40年間毎日続けることよりも、仕事を失う恐怖を植え付けられているわたしは結局貨幣経済から抜け出せないんだよね。

 

余白づくり

今日、マニュアルづくりをはじめて、自分でいちから考えながらつくることのたのしさを噛みしめた。どういう構成で、内容、順序、どういう風にしたら伝わるわかりやすいマニュアルになるか。文字は、フォントは、色は。デザインを自分で考える。たのしいね。能動的に動いてる気がして、満たされる。やってもやらなくても別にいいところに、自発的に手を加えられるたのしさ。無駄、寄り道に全力。奇跡は余白に舞い込む。

自分に満足でありたい

今日、仕事から帰って思い立ってジョギジョギ前髪を切ったら、思いの外気分がよかった。鏡に映るわたし、これこれ、こういうときのわたしは動きが軽い。逆になんだか曇り色のときは前髪が伸びきって重めになった頃だったりするから、髪ひとつ不思議なもんだ。

 

どんな髪型かもそう、何を着て、何を観て、何を聴き、何を食べる。好きなものは、嫌いなことは、自分の反応をわかっていて、自分の機嫌を取れる人でありたい。

 

最近思うこと、自戒、人をつかって自分を満たそうとするなかれ。自分で自分を満足にして、すでにたのしいわたしのななめ前に誰かがいればいい。ひとりでたのしい、ふたりもたのしい。